蓋紙の代用品
2006-05-10


当店では100匁から上の量の漆はプラスチック桶に入れて販売しています。
その場合は桶の蓋をする為に紙(蓋紙)を用いています。
漆を長く使わずにいた場合やプラスチック桶の再封処理が上手くなかった場合に
蓋紙が破れる場合が往々にしてありました。
今回はその場合の代用品をご案内致します。
例によってある筋からの情報ですが、信頼のおけるソースです。

要は簡単。サランラップ(商品名)を使ってください。
ポイントは使う前にくしゃくしゃにしてから使う事。
もちろん蓋に使う時には皺を伸ばしてから
それを2枚重ねで蓋紙の代わりに使ってください。

なお、サランラップ(商品名)以外のものだと上手くない様です。
これは薄膜であるラップの素材が異なる事に起因する
酸素透過性の違いによるものと思われます。
他のラップだと酸素を通しやすいのではないかと推測されます。

以下は特に話の無かった事なので推測ですが、
ラップに付いた漆をヘラなどで取る場合や
張り竹などでラップを留めるときもご注意下さい。
紙に比べて弱いので注意して扱わないと破れる可能性が高いと思われます。
そういう意味ではラップの使い方としては以下の方法が良いかと思われます。
・外したラップは再利用せず、ラップに付いた漆はラップを折り畳んで絞り出し、
 再度蓋をする時には新しいラップを用いる。

蓋紙が破れて困っていた方、是非お試し下さい。

後日追記
 サランラップというのが商品名なのと、自分の覚えでは原料がサラン樹脂
 というイメージがあったのにポリ塩化ビニデリンとなっていたので
 旭化成に問い合わせてみた。結果、サラン樹脂は俗称で化学名は
 ポリ塩化ビニデリンだという事で、(厚さも関係すると思うが)
 ポリ塩化ビニデリンのラップなら良いという事が判った。
 このポリ塩化ビニデリンは他の素材に比べて酸素透過率は低いそうで、
 それが蓋紙として良い理由である事もわかった。
 余談だが、サラとアンが用途を開発したのでサラアンドアン=サランという
 名称になったそうだ。
[漆&漆材&漆芸全般]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット